効果的なワークショップとは?メリットと進め方を徹底解説!

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今、この記事を読んでいるということは「ワークショップって何?」「ファシリーテーターとしてワークショップを開催する」「ワークショップって何をするの?」などの疑問を解決したいからだと思う。

少し前に、都市開発関連の方々と仕事をしていたことがあり、ミーティングに参加する機会があった。

その時、プロジェクトリーダーを務めていた人が「ワークショップやります!」と言い出し、筆者自身ワークショップのことがあまり分からずに”あたふた”した記憶がある。

それほど「ワークショップ」についての認知・目的・意味などが浸透していないことだと思う。

本記事では、いろんな意味合いでよく使われる「ワークショップ」について分かりやすく解説し、当メディアのメインテーマであるUXデザインとの関連や重要性をお伝えできればと思うのでぜひご覧いただきたい。

「失敗しないワークショップ」を行うにあたって大事なこととは?早速掘り下げていこう。

そもそもワークショップとは?

ワークショップとは、参加者が主体となって体験することができる講座のことをいう。ワークショップを英語にすると”workshop”だが、元々の意味合いは「作業場」「仕事場」を表す。

現在では、参加者が主体となって体験する講座のほか、社内研修や学校の授業の一貫を指す言葉としても浸透している。

最近、カフェやコーヒーショップなどの客席でアクセサリー作りのワークショップや読書体験をグループで共有し、各々の感想を述べ合う「読書のワークショップ」などが行われているのを目にする。

もともとは企業が実践することの多かったワークショップだが、個人で行う方も増えてきており、今後更にその波は加速していくだろう。

ちなみに、日本にワークショップが入ってきた1980年ごろは、自己啓発系やエコロジー系のワークショップが多かったが、今では演劇、映画、ダンスといった文化やアートをテーマにしたワークショップも台頭してきた。

ワークショップの多様化が進んでいるのだ。

セミナーとは違う?

「ワークショップも体験を通じて学習ができるなら、セミナーも学習できるから一緒なのでは?」と思った方もいるだろう。

しかし、ワークショップとセミナーは違うのだ。

ワークショップは問題を解決に導く「課題解決」、意見を一つにまとめることができる「合意形成」、体験を通じて学習や訓練ができる「場」としての意味合いが強い。

そのため、参加者が自ら率先して発言したり、行動したりするように促されるようなプログラムになっているワークショップに対し、セミナーの場合は参加者が講師の話や指示を聞くことが多いため、受動的になりがちだ。

明確な違いは…

・ワークショップ→参加者が能動的
・セミナー→参加者が受動的

であると言える。

ワークショップのメリットとは?

発想力、コミュニケーション力、チームワーク力の向上が見込める

ワークショップを行う上でのメリットはズバリ!自分の意見や考え方を伝えられることだ。

これはどういうことかというと、ワークショップのほとんどが講師(ファシリテーター)から提起された問題や課題についての答えや考え方をグループや個人で発表、という流れが多いためである。

個人ならまだ容易だが、グループで一つの答えを出さなけれならない時、まずはグループ内の意見を聞く必要がある。

それぞれの見解を聞き、議論することで相互理解を深めることでコミュニケーション能力や協調性を養えるだけでなく、目標に向かって行動することで達成感も得られやすくなる。

講師(ファシリテーター)の話を聞いて学習することも大事だが、提起された問題について自らの考えを発表し、どれだけの共感が得られるのか?他にどういった考え方や主張が考えられるのか?を見聞きすることも大事だ。

ことさら、UXデザインに欠かせないデザイン思考のマインドセットにおいては重要なのである。

ワークショップのデメリットってあるの?

「ワークショップってめっちゃ良いじゃん!」と大手を振りたいところだが、そんなに完璧なものではない。

デメリットはワークショップの質に左右されるのだ。

ワークショップをやったという”満足感”だけで終わってしまう

“満足感”が得られるのはメリットだが、その後、明確に「ワークショップをやった結果」が曖昧になったまま終わってしまうことがある。

これは、大いに問題だ。ワークショップの目的や目標をしっかり定めておかないと「ただワークショップを実践して終わり」ということになってしまう。

しかも、このような事はよく起こることだからファシリテーター、ワークショップ主催者は肝に銘じなければならない。

参加者の質によっても結果が変わる

参加者の質、というのは語弊があるかもしれないが、敢えて言葉として使わせていただいた。なにも参加者が悪いということではなく、行うワークショップにふさわしい参加者でないと意味がない、ということだ。

チームをまとめるための力を向上させるワークショップなのに、新入社員ばかり参加させても参加者が得られるものはないのと同じだ。※長期的に見れば、意味はあるかもしれないが。

ワークショップを企画する人は目的・目標を設定し、ふさわしい参加者を選定する必要がある。

とはいえ、参加者を選ばない自己啓発系のワークショップを開催したとして、無口な参加者が多かった場合、最終的にはファシリテーターの能力が試されることになるのだが。

「失敗しないワークショップ」を行う上で大事なことって?

失敗しないワークショップを行うには、いくつかポイントがある。

それらをしっかりと押さえておけば、ワークショップ終えた後に参加者は「質の高いUXを味わうことができた」と感じることができるだろう。

ワークショップをビジネスとして行っているのであれば、リピーターに繋がるだろうし、社内研修などのような個々のスキルを伸ばすようなワークショップであれば、担当者は想定していた結果や効果を実感できると思う。

ポイントは全部で3つ。早速見ていこう。

ファシリテーターの役割を認識すること

失敗しないワークショップを行うには、ファシリテーターの役割が一番大事だ。というか、3つのポイントで一番重要かつ、一番難しく感じるかもしれない。

しかし、大まかに2つの要点を抑えればファシリテーターの役割を全うできるようになるので、今後その役を担うことがある人は是非見て欲しい。

”参加者を導く存在である”という認識

ファシリテーターは参加者を導く存在だ。ワークショップの目的や目標に向かって進行していくことがとても重要であり最大の役割であると言えよう。

イメージとしては、観光の案内をしてくれるツアーコンダクターのような立ち位置だろうか。

常に中立的であること

ファシリテーターは司会進行がメインだと考えられているが、それが主な仕事ではない。

一番大事なのは”促進”させることだ。ワークショップや会議であれば、目的・目標のために参加者同士のコミュニケーションやチームワーク力を促進させなければならない。

時には意見が平行線をたどってしまったり、参加者同士の発言が消極的になってしまうこともあるだろう。

そのようなシーンになったとしても、参加者の緊張を緩和させて仕切り直しをしたり、意見をまとめて参加者に見えやすくした上で提起し、さらなる議論の活性化を図るなどしていく。ここで気をつけるべき点は「常に中立であること」だ。

なんども言うが、ファシリテーターは参加者の意見を引き出すこと、それらを促すことが大事である。私情は挟まずに全体を俯瞰することをお忘れなく。

目的・目標を明確にすること

こちらの言葉も何度か出てきているが、ワークショップを行うにあたり「目的・目標」の設定が必要となる。

・目的:なぜ、ワークショップを行うのか?

・目標:ワークショップを行うことで、どうなるのか?

目的・目標を設定する理由は「ブレ」を生まないためだ。

オムライスを作ろう!と決めて材料を用意するのと、何か美味しいのを作ろう!と決めて材料を用意するのだとしたら、どちらが「ブレ」ないだろう?

“〜のために、ワークショップをする!”と決めておけば、それに向かってプログラムをデザインするだろうし、用意するものや場所の選定も決まってくる。

何より、主催者(ファシリテーター)の明確な目的をあらかじめ参加者に伝えておくことで心構えができ、当日のワークショップの質はより高まると思う。

そうすることで目標をクリアしようとする全体の意識が生まれ、問題解決につながる。

段取りが命!

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目的・目標が決まったら、あとは当日のタイムスケジュールやプログラム、ワークショップを行う場所、必要なものを用意するだけだ。

ワークショップの規模(参加人数)にもよるが、手伝ってくれる人は居た方が良い。主催者と同じ知識量を持っている人がふさわしく、業務を分担して進めれば相互にフォローできるし、当日もスムーズに進行できる。

UXとワークショップの関係性って?

UXとワークショップ。この2つは恋人同士のように切っても切れない関係なのだ。

ワークショップのが問題解決に向いているのは、前半の記事を読んでいただいた方ならお分かりいただけていると思う。

もう一方のUXをデザインするということはどういうことか?を思い出して欲しい。

※UXについて、まだあまり分かってないという方は、当メディアの「https://ux-jump.com/about-ux」を読んでいただければ良く理解いただけると思うのでよければどうぞ。

UXの根底にあるのは「ユーザの抱える問題や悩み、願望を解決する」ことだ。問題を解決するためにはユーザーにヒアリングを行い、実情の把握に務めるだろう。

デザイン思考のプロセスでいうところの「問題定義」でユーザーのインサイト(潜在意識)を探り当て、問題としてあぶり出すのだが、ここでワークショップが待ってました!と言わんばかりに登場する。

ワークショップが役立つ!

具体的な一例を挙げるとするならば、課題解決のためのワークショップはデザイン思考の他に人間中心設計のプロセスにも活用できる。

ゼロベースから課題解決のためのアイデアを生み出す会議とは違い、原因と思われる問題を抽出→選定→優先順位をつける→検証→決定いうように論理的に思考を細分化し、一つずつタスクを進めるように工程を踏んでいくことができる。そうすることで、最適解を生み出せる確実性が高くなり、結果的に時間をかけ過ぎずに済む。

UXに欠かせないチームワーク向上にも効果絶大!

ワークショップは課題解決するだけはなく、チームワークを向上させるためにも欠かせないものだ。まだ会って間もない参加者同士であれば参緊張を緩和させ、協力して取り組むミニゲームなどのワークショップもあるため、楽しみながら参加することができ、後のワークショップにおいても良い結果を得られやすくなるはずだ。

UXデザインに携わる人必見!シーン別で役に立つワークショップの具体例

UX関連の仕事している人であれば、ワークショップに参加すること、企画することも多いだろう。

どちらかというとファシリテーター向けにはなるが、シーン毎で活用できるワークショップと一例を紹介しよう。

アイスブレイク

アイスブレイクとは名前の通り、氷のように固まった緊張をほぐしたり、緩んでしまった空気を仕切り直すために使われる手法だ。

たけのこニョッキ

ルールがとても簡単でシンプルなゲームだが、とても盛り上がりやすく、何も準備がいらないので手軽に行うことができる。

【ルール説明】

1.何名かで輪を作り、『たけのこたけのこニョッキッキ』というかけ声でゲームを開始する。

2.順番に『1ニョッキ!』→『2ニョッキ』→…と言っていく。この時、ニョッキを言う順番やタイミングは自由であり、言えた人は勝ち抜けとなる。

3.誰かとタイミングがかぶってしまったり、最後まで言えずに残ってしまった1人が負けとなる。

チームビルディング向上に

チームビルディングとは、チーム全体で同じゴールをめざしながら、チーム一丸となって進めていくにあたって効果的な組織を作っていく手法を指す。

ペーパータワー

ペーパータワーとは、新聞紙やコピー用紙などの紙を使ってタワーを作っていくゲームのことで、制限時間内にどれだけで高いペーパータワーを作れるかが重要となるシンプルな内容だ。

どう組み立てていくか?根気強く組み立てられるか?などの冷静さや忍耐力が必要となるため、チームの呼吸を乱さずにシンクロさせることが大事となる。

アイデアを創造する

言葉の通り、アイデアを創造する手法だ。ユーザーの潜在的なニーズを解決する革新的なアイデアを生み出せるかどうかがが重要なため、デザイン思考のプロセスでは避けて通れない道だ。

ブレインストーミング

直訳すると「知識の嵐」と表現されるブレインストーミングは、グループ内でアイデアを出し合う手法だ。

たくさん集まったアイデア同士を融合させて新たなアイデアを生み出したり、あるいはブラッシュアップをするなどしていく。

余談だが、ブレインストーミングで疲れた脳をリフレッシュさせたり仕切り直しの意味を込めて、しばしばアイスブレイクを行うこともある。

まとめ

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いかがだっただろうか?

ワークショップをどう活用するか?が重要であることが分かったと思う。

ワークショップとひとことに言っても、「課題解決するためのワークショップ」「参加者のスキルを向上させるためのワークショップ」「より良い組織作りのためのワークショップ」など様々な役割や意味合いを持っている。

ワークショップを開催する”主催者”と”参加者”は「どういう目的・目標で開催するのか?参加するのか?」を明確にすることでが大事だ。

ワークショップを開催した、体験した満足感だけで終わるのではなく、その効果を継続していくことが今後のビジネスや人生において役立つだろう。

 

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